甘酒は飲む点滴とも呼ばれ身体に良いとされる効能が多い飲料です。
ただ糖尿病はインスリンの分泌の不具合や自律神経のコントロール、
筋肉の運動量不足などから血糖コントロールが出来なくなる病気で、糖の摂取を控える必要があります。

身体に良いとされる甘酒も糖尿病にとっては危険な飲み物となってしまうのです。

糖尿病と糖の関係

fat checking

基本的に血液の中に取り込んで身体で使われる糖はブドウ糖です。
食事で取り込まれた糖分は酵素で分解されてブドウ糖として吸収されます。

血中に取り込まれたブドウ糖は
インスリンによって細胞と結びつきエネルギー源として使われるのですが、
余った分は再びインスリンによってグリコーゲンとして肝臓に保管され、
それでも余った分はそこから更に脂肪に変えて蓄積されます。

このブドウ糖を利用する為のインスリンの分泌に何らかの問題が生じた病気を糖尿病と言います。

インスリンの分泌が滞ると血中にブドウ糖がそのまま放置される事になってしまいます。
放置されたブドウ糖は細胞の蛋白と勝手に結合して細胞の機能を破壊し始めます。

この結果血管が破壊されて様々な障害が身体に生じる事となってしまうのです。
ただし大脳を始めとする中枢神経系にとってブドウ糖は
唯一のエネルギー源であり、筋肉や赤血球もブドウ糖を消費します。

つまりブドウ糖が無いとそもそも人間は活動出来ないのです。
糖尿病にとって大事な事は血中のブドウ糖濃度をどうコントロールするかであると言って良いでしょう。

甘酒の効能

甘酒と一口に言っても実は2種類あり、
1つが米麹を使って作る物、もう1つが酒粕を使って作るものです。

この内米麹の甘酒の糖分はブドウ糖で、
酒粕の甘酒は別に砂糖を加えて甘味を付けます。
この2つの甘酒の効能は米麹の甘酒がブドウ糖による物が大きく、
酒粕の甘酒はビタミンB群や酵素の働きが大きいと言われています。

また、甘酒と言いますが、アルコールが含まれているのは酒粕から作るものだけで
米麹の甘酒にはアルコールは含まれません。

昔から病気や暑気あたりに効能があるとされていたのは米麹の方の甘酒のようです。
米麹の甘酒はブドウ糖が多く、点滴と成分が酷似している事から飲む点滴と言われているのです。

つまり米麹の甘酒は低血糖に陥った時や
疲労回復などに素早く効果的に作用する事が出来ます。
日常では脳が疲れた時にとても効果があると考えて良いでしょう。

糖尿病と米麹甘酒

糖尿病にとってストレートにブドウ糖として吸収される米麹甘酒は
分かりやすい糖分であり、ある意味コントロールしやすいとも言えます。

しかし、食事をする事で
すぐに血糖値が跳ね上がってしまう糖尿病の患者さんにとって
すぐに血糖値を上げてしまう効果のあるブドウ糖は危険な飲み物と言って良いでしょう。

ただし低血糖に陥った時にすばやく回復させる効能においては甘酒は優秀な飲料です。

もしもの場合には利用できるという考え方もあるでしょう。
更に糖尿病において過食は厳禁ですが、実は食べないのも危険なのです。

なぜなら、空腹になると肝臓が溜め込んでいたグリコーゲンを分解して
ブドウ糖を作り始めてしまうからです。

インスリンのストップが掛からないのでうっかりすると
空腹時に高血糖という事になってしまいます。

このようなブドウ糖不足による高血糖を招かないように
上手に甘酒を利用するという方法もあるかもしれません。

病院の先生と相談をして自分の体質に合わせて利用する事も視野に入れても良いかもしれませんね。


好きな物を我慢するのは辛いものです。

米麹甘酒のよもやま話

2016-04-17c

甘酒は血糖値を上げにくいという話を見たことがあり調べた所、
米麹の甘酒の甘味は最初の内は麦芽糖であり、
それが徐々にブドウ糖に変わっていくという事から来ているらしい事が分かりました。

麦芽糖は小腸でそのまま吸収されないので
その分血糖値が上がらないという事のようです。

出来たばかりの甘酒は血糖値を上げにくいのですね。
しかし、実はこの麦芽糖、小腸にある酵素で分解されて
ブドウ糖として吸収されるのでちょっと遠回りするだけで吸収されないという事はありません。

ただ手順が掛かる分出来たばかりの甘酒は
血糖値を上げにくいというのはあるのでしょう。

米麹から作った甘酒はまず糖分を麦芽糖として生成し、
やがてそれがブドウ糖に変わります。

そしてやがて甘酒の中に含まれる乳酸菌や酵母菌がこのブドウ糖を食べ始め、
甘酒はすっぱくなって行きます。
米麹で作られた甘酒があまり店売りしていないのはこのためなのです。