花粉症の薬として知られるアレグラを服用する際に、
ほとんどの方は水と一緒に服用するでしょう。

しかし、手元にグレープフルーツジュースがあったり、
食事の時間に服用しようとして
その時の飲み物がグレープフルーツジュースだったりした場合、
その効果は半減してしまうとされています。

アレグラが身体に吸収される仕組み

Pills on a person's palm

薬が身体に吸収されるのは主に小腸からです。
この小腸が薬を吸収するのには色々な手続きが必要となります。
それは酵素による分解だったり、吸収する物を選別する仕組みだったりです。

アレグラはこれらの中で特に吸収する物を選別するトランスポーターOATPという
タンパク質の働きによって体内に運ばれます。

まず胃の中で溶かされたカプセルや錠剤が腸壁にそなわったこの機能、
トランスポーターOATPに選別されて吸収すべき成分として選ばれるという手順です。

簡単に言ってしまえば、
玄関をノックした時に玄関を開けてくれる役割を担っているのが
トランスポーターOATPの持つ機能と思って良いでしょう。
そしてこの機能は果物ジュースによって抑えられてしまうという特徴があります。

グレープフルーツジュースとアレグラを一緒に摂取してはいけない理由

実はグレープフルーツジュースは
色々な薬に対して影響を及ぼすジュースとして知られています。

今回日本薬学会のサイトで
慶應義塾大学薬学部の方が発表された内容を参考にさせていただきましたが、
薬によっては吸収を過剰にしすぎる場合もあり、
この場合は重篤な副作用を引き起こす可能性すらあるそうです。

ただしアレグラの場合は逆に吸収を阻害する作用となり効果を半減させるだけなので
危険な副作用については心配しなくても良いでしょう。

前述したアレグラを吸収する役割の
トランスポーターOATPの機能をグレープフルーツジュースは抑えてしまいます。

実はこの機能に関してはグレープフルーツジュースだけではなく
大方の果物ジュース全てが当てはまるとされています。

りんごジュースやオレンジジュースなどを摂取すると、
そこに含まれるバイオフラボノイドなどの成分によって
トランスポーターOATPの機能が抑えられてしまうのです。

これは大体数時間効果が続くとされているので、
果物ジュースを飲んだ後しばらくは薬の服用を控えた方が良いでしょう。

薬を服用する時に注意すべき物

アレグラについてはグレープフルーツジュースを始めとした果物ジュースが
吸収を妨げるので併用を避けるべきですが、
基本的にどのような食物や飲料も多少なりと吸収や分解に影響を与えます。

そのため、薬の服用の際の注意書きに水で服用するうようにとあるのです。
薬によりますが、食事の高タンパク食、牛乳、
お茶やタバコなどにもそれぞれ薬の効果に影響を及ぼす作用があります。

また、ハーブのセントジョーンズワートなどは
広範囲に薬剤の効果に変化をもたらす物として知られています。

そして普通の食事ですら、薬によっては弊害があるのです。
私達はつい、普通の食事や飲料、お菓子類などが
薬の薬効に影響を及ぼすという考え方を軽視しがちですが、
実のところ、効果を倍増させたり今回のアレグラのように半減させたりと、
かなり大きな作用を引き起こす場合が多くあります。

そのため、薬を服用する際の注意書きや、薬剤師からの詳しい注意などについては
聞き流したりよく確かめなかったりする事なく、きちんと注意を払いたいものです。
効かないのも辛いですが、効き過ぎるのは怖いですからね。

胃腸の分解と吸収について

2016-04-15c

何かを食べたり飲んだりした際に分解する役割を持つタンパク質を代謝酵素と呼び、
体内に運搬するタンパク質をトランスポーターと呼びます。

これらの機能は摂取した物によって高められたり弱められたりするという事は分かったと思います。

難しい成分の作用を除いた基本的な事を言えば
満腹に近付けば全体的な機能は低下し、空腹時には機能が活性化します。

これはうまく利用すると身体にあまり良くない物をどうしても摂取したい時に
機能を低下させたり、逆にたくさん吸収したい物を摂取する時に
機能を高めたりする事も出来るという事です。

薬でやると困った事になる作用ですが、
普段の食事で取り入れるとダイエットなどに利用したりも出来るでしょう。
あまり細かい事は難しいですが、スイーツは満腹時に食べるとか
そういう風に考えていくと案外と便利なのではないでしょうか。