砂糖とはちみつは、両方とも甘くて美味しい食品であり、
お菓子や料理の味付けにはかかせない甘味料です。
けれどもgi値でみると、どちらも高gi食品に分類されるのです。
今、低gi食品が健康によいと脚光を浴びる中、高giの砂糖やはちみつは、
健康によくないものなのでしょうか?
また、砂糖やはちみつは、なぜ高いgi値になるのでしょうか?
砂糖はまだしも、健康によいと言われていたはちみつまでもが高い値になるのには驚きます。
砂糖とはちみつの特性を考えながら、その理由をこれから探っていきましょう。
砂糖というショ糖
一般に砂糖とひとくくりにされがちな砂糖ですが、
実際には、さまざまな種類の砂糖があります。
まずそれをあげてみましょう。
上白糖、グラニュー糖、三温糖、きび砂糖、角砂糖、
氷砂糖、黒砂糖、てんさい糖など。
これらの糖は、サトウキビやサトウダイコンのしぼり汁から作られます。
てんさい糖は砂糖の中では、なぜか低いgi値です。
砂糖の主成分はショ糖(スクロース)で、
ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)の結合した二糖類です。
ショ糖は摂取すると、小腸の消化酵素でブドウ糖と果糖に分解され短時間で吸収されます。
そのため血糖値の急上昇が起きるのです。
はちみつの成分と血糖値
はちみつは、ミツバチによって採取された花の蜜から作られますが、
採取したときはまだ花の蜜のショ糖(スクロース)のままです。
それがはちみつに変わるのは、巣に持ち帰ったミツバチが、
蜜を加工、貯蔵するときに出す唾液の酵素のためなのです。
その作用によって、花の蜜のショ糖はブドウ糖と果糖に分解されます。
出来上がったはちみつの成分は、糖と水そしてビタミン、
ミネラルとアミノ酸などが含まれています。
主成分の糖は、ほとんどが単糖のブドウ糖と果糖で、
摂取すると消化分解の必要がないので、すぐに吸収されます。
しかし、果糖が多く含まれているため血糖値はブドウ糖ほど急上昇しません。
低gi値を示すはちみつがあるという研究結果も出ています。
砂糖とはちみつが高gi食品になるわけ
砂糖とはちみつは、ともに程度の差はあれ、摂取後、血糖値が早く上昇します。
gi値は、基準になる食品のグラフの下の面積と、調べたい食品の面積で算出しますから、
血糖値が高く上昇したほどグラフ下の面積は大きくなります。
急上昇する砂糖はgi値が高くなり、
砂糖ほどではないにしても上昇するはちみつは、
やはりgi値が高く算出されます。
各食品のgi値を調べるのには、早見表が公表されていますが、
何を基準食品にしたかとか、条件などの違いなどによってgi値にばらつきがあります。
現在多く使用されているのは、シドニー大学が定義したgi値でしょう。<
それによると、70以上が高gi食品、55以下を低gi食品としています。
砂糖は99~110、はちみつは85~88くらいですから、
定義にしたがえば高gi食品に分類されるのです。
からだに美味しい砂糖とはちみつの使い方
砂糖もはちみつも上手に使えば、美味しく心も満たすことができます。
それらに含まれるブドウ糖は、大切な栄養素でもあり、脳の栄養にはかかせません。
はちみつには、また免疫効果など他に健康に役立つ成分も含まれています。
健常者であれば、とりすぎないよう注意して毎日の食生活にいかしましょう。
gi値が気になる方は、料理方法や、食べる順序を考えましょう。
たとえば、乳製品や、酢などgi値の上昇を抑える食品を利用する、
低gi食品を先に食べるなど、高giであっても少量であればよいのです。
低giでも、大量に食べると高gi食品と変わらないことになります。
また、はちみつなら低giのはちみつを利用するなど、
上手な工夫をして、からだに美味しい使い方をしてくださいね。