近年グルテンフリー食が話題となっています。
なぜグルテンを抜いた食事が身体に良いと言われているのかというと、
グルテンの消化が身体にとって疲れる仕事だからです。

そんなグルテンにはどんな栄養価栄養成分があるのでしょうか。
実はグルテン自体が栄養素であるタンパク質の一種なのです。

グルテンとは

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グルテンは小麦に含まれるタンパク質である
グリアジンとグルテニンが絡み合って作られるタンパク質で、
小麦粉に水を加えてこねる事で形成されます。

グルテンは他にはない独特の性質を持ったタンパク質で、
ガムのように伸びる事が出来ます。

この独特の性質を利用して作られているのがパンや麺類です。
小麦の種類によってこのグリアジンとグルテニンの含まれている率が違っていて
その違いによって小麦粉は強力粉、中力粉、薄力粉と分かれています。

パンを作る時にグリアジンとグルテニンが多く含まれている強力粉を使うのは、
パンがガスを含んで大きく膨らむのをグルテンの伸びによって支える事が出来るからなのです。

このグルテンの性質を利用して作られている食品は数多くあり、
また、グルテン自体が植物性タンパク質である事から動物性タンパク質の代わりとして利用される事もあります。

グルテンの栄養価と栄養成分と効能について

グルテンはタンパク質ですが、
製品としてのグルテン粉は他の成分も配合されています。

脂質と炭水化物、ミネラルなどが多く含まれていて、
エネルギーは100gあたり437kcalとなっています。

もちろん一番多いのがタンパク質でグルテン粉の72%はタンパク質です。
グルテンはタンパク質として完成していますが、
このグルテンから精製されて医療などに利用されている成分があります。

それがグルテンペプチドです。
グルテンペプチドはグルテンを加水分解した結果として出来る物で、
グルテンペプチドには鎮痛作用、血圧低下作用、胃液の分泌の抑制、
食後の血中インスリンの増加などという作用があり、医療の現場でも利用されています。

もちろんグルテンそのものとはまた違った存在であり、
どちらかというとグルテンの加工食品であるお麩や
スープにひたして食べるパンなど水分に溶かして食べるグルテン食品から
グルテンペプチドを摂取出来ると考えて良いでしょう。

また、脳機能を活性化させる旨味成分であるグルタミン酸も
この加水分解によって摂取する事が出来ます。

グルテン不耐症について

広義の意味でのグルテン不耐症は
セリアック病や小麦アレルギーをも含むので、それぞれについて解説します。

小麦アレルギーはその名の通りアレルゲンとして
小麦のタンパク質に反応する病気です。

小麦のタンパク質と言うのはグルテンを含め
その組成前のグリアジンとグルテニンも含みます。

軽度から重度の様々なアレルギー反応を引き起こし、
時によっては命に関わる事もある病気となります。
セリアック病はグルテンのみに反応する病気で、
この病気の場合グルテンを摂取する事によって
小腸が自分の免疫機能によって攻撃を受け、体調不良の状態が続く事になります。

セリアック病はおおよそ100人に1人の割合で存在すると言われています。
この2つの病気は免疫検査で識別可能なので病院で検査をする事によって
自分がそうなのかどうかを知る事が出来ます。

ただ問題となるのが狭義の意味でのグルテン不耐症で、
これは抗体検査に引っかかりません。

この病気というか体質はグルテンを分解する酵素を持っていない、
または少ない事が原因となっています。

分解されないグルテンが小腸に残る事になり、
消化管に負担を掛けて栄養の摂取などを難しくしてしまうのです。
これは約20%、つまり5人1人の方が持つ体質と言われています。

グルテンフリーの意味

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なぜかダイエットの手段として認識され始めているグルテンフリーですが、
本来はこの広義の意味でのグルテン不耐症の方の為の食事として考えられたものです。

グルテン不耐症の方の場合、グルテンが身体に毒になったり
グルテン食品と一緒に摂った食事の栄養をうまく摂取する事が出来ません。

身体は分解出来ない栄養を脂肪と一緒に貯めこむ性質がありますので
太る原因になるという事はありえますが、
問題となるのはむしろ栄養をちゃんと摂取出来ない事なのです。

グルテン不耐症の場合、パンやパスタなどを主食として食事をすると
栄養がほとんど摂れないので身体は疲れやすく体組織がもろくなってしまいます。
肌や筋肉の新陳代謝が上手くいかないので肌荒れが起き筋力も育たないのです。


グルテンフリーの食事をして体調が良くなる方は
このグルテン不耐症であった可能性が高いと思っていいでしょう。

最近ではグルテンフリー食材が増えていますね。

米粉使用のものもグルテンフリーです。
こういった食材を積極的に摂取しましょう。

ただし、これらに当たらない方は
グルテンフリーの食事で痩せるという事は考え辛いので
ダイエットとしてはあまり意味が無いかもしれません。