ヘルパンギーナとは、乳幼児にかかりやすい、いわゆる夏風邪です。
あなたのおうちのお子様たちも、感染したことがあるのでは?
ヘルパンギーナにかかると口内に水疱ができて、
いつもの食事ではなかなか食が進みません。
特に赤ちゃんの場合、幼児よりも気を付けてあげる必要があります。
今回は、ヘルパンギーナの時でも食べやすい、
優しい離乳食についてお教えします。
ヘルパンギーナの症状とは
まず、ヘルパンギーナの症状について、しっかり知っておきましょう。
大人にはかかりにくい病気のため、予備知識なしでは
まだ話せない赤ちゃんの不調を察知しにくいのです。
ヘルパンギーナは、主にコクサッキーウイルスというウイルスに感染して
発症する病気で、口内の水疱の他に、高熱や喉の炎症も起こります。
数日休めば治りますが、免疫がつきにくく、何度も感染することもある病気です。
休めば治るとはいえ、高熱を出すと体力の消耗が激しく、
しっかり休養と栄養をとることが、より早い完治へのネックになってきます。
また、ウイルス性のため、保育園や兄弟間での感染が多く見られるので、
他の子供との接触が多い場合はより気を付けてあげましょう。
ヘルパンギーナと元気な時の食事の違い
口内の水疱と喉の炎症により、口当たりの悪いものや、
刺激の強いものを受け付けなくなってしまうのが、ヘルパンギーナの一番の難点。
そのため、口当たりの優しいもの、
味が濃すぎないもの、熱過ぎないものを重点的に食べさせます。
また、元気な時は喜んで飲んでいた果汁も、
酸味があるものは口にしみてしまうので、避けるようにします。
また、やわらかく煮たつもりの野菜も、荒れた口内で噛み潰すとなると、
赤ちゃんにとってはとても苦痛なものです。
ヘルパンギーナが治るまでの間だけでも、
ミキサーなどでペースト状にして、食べやすくしてあげましょう。
ヘルパンギーナの食事・食材編
ヘルパンギーナにかかった時に進んで摂らなければいけないのは、1にも2にもまず水分。
麦茶や湯冷まし、OS-1などでできるだけ水分補給をして下さい。
目安としては、1日に3回以上尿が出るくらいが正常な状態です。
また、口当たりが良くて、栄養豊富なものを選ぶ必要があります。
たんぱく源としては、卵、乳製品、豆乳や豆腐など。
果物なら、酸味が無くカロリーの多いバナナやアボカドなどがおすすめです。
野菜は、かぼちゃや人参などの
甘みのある緑黄色野菜が、潰しやすく口当たりが良いです。
それ以外の野菜を使うときは、
完全にペーストにして与えた方が抵抗なく食べられます。
ヘルパンギーナの食事・調理法編
食べさせる物の調理法は、まずは何でもいいので食べやすいものを。
栄養をとることを意識しすぎて、食べにくいものばかり与えてしまっては本末転倒です。
何も受け付けない場合は、ゼリーやプリン、アイスクリームなど、
口当たりのみを重視したものを食べさせるのもやむを得ません。
ある程度食欲があるなら、
野菜のペーストとご飯をやわらかく煮たおじやを与えてみましょう。
使う野菜は、やはり栄養重視ではなく、自然の甘みがあって口当たりの良いものを。
かぼちゃやサツマイモ、にんじんなどがおすすめです。
また、うどんやにゅうめんなどの麺類も、
よく煮れば口内の負担が少なくて済み、消化も良いのでおすすめです。
麺類の場合、汁気がしみてしまうようなら、
片栗粉などでとろみを付け、人肌に冷まして食べさせてみて下さい。
まとめ
ヘルパンギーナについて、看病する大人が知っておいてほしいことと、
赤ちゃんでも食べやすい優しさを重視した離乳食を作るコツを、
食材選びから調理法までご説明しました。
赤ちゃんがヘルパンギーナにかかってしまうと、
高熱が出るし何も食べてくれないしで、大人は焦ってしまうこともあるでしょう。
ですが、その症状をしっかりと学習して、
なぜ食事をしてくれないのかを知ることで、
どんなものを食べさせればよいか、見えてくると思います。
ヘルパンギーナは、夏にかかりやすい病気です。
そのため、看病する方も暑くてばててしまいがちです。
とても大変なこととは思いますが、大事な赤ちゃんのため、
ひと手間加えて、優しい離乳食を作って食べさせてあげて下さいね。