放っておくと大変な胃潰瘍ですが、
いざこの病気にかかってしまった場合、どんな食生活が望ましいのでしょうか。
スパイシー料理、揚げ物、お酒やコーヒーなどの嗜好品類、
そして煙草などはいかにも胃に悪い印象がありますよね。
今回は、胃潰瘍の際に避けるべき食事や、
おすすめしたい食事についてご説明します。
胃潰瘍を治すためには食事も大事!
胃潰瘍の治療のために一時的な断食を行うことはありますが、
胃が痛いからと長期間何も食べないのは良くありません。
これは、健康のために栄養を摂取するという理由よりも、
胃を保護するために食事は必要だという考え方からくるものです。
胃を使わずにいる時間を長くとると消化器を収縮させる原因になりますし、
消化されるべき食べ物が胃の中に無いと、
胃酸が濃くなってしまって胃の内壁を更に傷付けることになるからです。
ただ、だからと言って何でも食べて良いというわけでもありません。
消化が良く、胃の粘膜を守ってくれるものを選び、
規則正しく適正な量を食べるようにするのが大切です。
では、次項から、胃潰瘍になった後に食べるべきもの、
避けるべきものについて紹介していきます。
胃潰瘍の時の食事はどうすれば良い?
まず、食事の基本である主食類ですが、消化の良さを重視すると、
和食なら白いお米やお粥、やわらかめにゆでたうどんなどが最適です。
おそばは小麦粉の麺類よりも消化が良くないので、おすすめできません。
洋食系の主食なら、菓子パンなどの油脂や砂糖をたくさん使ったものよりも、
食パンやフランスパンなどの方が良いでしょう。
また、ライ麦パンや全粒粉のパンはやはり消化が良くありませんのでNGです。
おかず類は、脂肪分の少ない鶏ささみや胸肉、白身魚などをメインにしましょう。
また、野菜は繊維質が少なく筋っぽさが無いものを。
優秀なたんぱく源である大豆類は、
丸のままの大豆料理よりも豆腐など消化の良いものを使いましょう。
納豆はどうなの?
納豆は消化が良いだけでなく、他の食べ物の消化も助けるため食べるべき食品です。
そして味付けは、香辛料をあまり使わずに、
濃い味にならないようにして下さい。
辛味だけでなく、塩味、甘味、酸味も強すぎると胃に負担がかかります。
梅干しなどはその酸味が胃を活発にすると言われますが、
胃潰瘍で弱った身体にはダメージの方が強いため、避けましょう。
かんきつ類などの酸味が強い果物類も同様で、
どうしても果物を食べたいなら、バナナなど酸味が少なく、繊維質でないものがおすすめです。
こちらの記事でも胃潰瘍について詳しく説明しています。
胃潰瘍の時に飲酒や喫煙がダメな理由
飲酒や喫煙が胃潰瘍を悪化させるという話を聞いたことがありますよね。
喫煙がなぜ良くないかというと、煙が直接胃を傷付けるわけではなく、
肺から吸収されたニコチンが胃の血管を収縮させ、胃粘膜の再生を妨げるからです。
胃は、胃酸が傷付けた粘膜を絶えず再生させることで健康な状態を維持しているため、
そのバランスが崩れれば、たちまち胃は痛めつけられてしまうのです。
お酒が良くない理由としては、胃の粘膜に強い刺激が加わり、
胃酸が過剰に分泌され、やはり粘膜再生とのバランスが崩れてしまうためです。
また、お酒だけではなく、
カフェインが多い飲み物や炭酸飲料なども胃への刺激が強く、
胃潰瘍を悪化させてしまうためにおすすめできません。
麦茶やルイボスティーなどがおすすめです。
ルイボスティーは癖がなくとても飲みやすくておいしいです(*^^*)
また、胃粘膜を保護する牛乳も良いですね。
まとめ
いかがでしたか。
胃潰瘍の時の食事についてご説明しました。
食事以外に、サプリメントでも胃潰瘍改善に努めたい!という人は、
粘膜の修復を助けるビタミンA、B群、
胃粘膜の修復を補助するフコイダンやキャベジンなどがおすすめです。
フコイダンは昆布などのヌルヌルから採れる、最近注目の栄養素です。
キャベジンは「ビタミンU」の別名で知られ、胃腸薬にもなっているのでご存知ですよね。
既に胃潰瘍になってしまったのならお医者さんの指示に従うのが最優先ですが、
これらを日常の食事の補助的に摂取すれば、
胃潰瘍のより早い改善が期待できるでしょう。
もちろん、予防のために摂取するのも有効です。
胃潰瘍は完治まで長引きやすい病気です。
なるべく早く治すためには、
薬だけではなく食事や栄養面からのサポートも忘れないで下さいね。