胃腸には全く病変が無いのに、
痛い、もたれる、気分が悪いなどの症状が出ることを「機能性胃腸症」と言います。
胃腸の症状は、食生活にダイレクトに影響が出るのでつらいですよね。
そんな機能性胃腸症の時に食べやすいもの、
飲みやすいものについてまとめました。
機能性胃腸症と拒食症の違い
機能性胃腸症の原因は解明されていませんが、
ストレスによって胃腸の機能が低下するという説が、最も有力なようです。
そのため、ストレスで食事を受け付けなくなる病気、
拒食症と一緒にされやすいようですが全く異なる病気です。
拒食症は別名「神経性食欲不振症」という、
ダイエットやストレスで食欲が湧かなくなる心の病気。
機能性胃腸症は、ストレスが原因だとしても胃腸の調子が悪くなる病気なので、
消化器の病気に分類されます。
ただ、機能性胃腸症のせいで食事を摂ることが嫌になり、
拒食症になってしまうという人も中にはいるようです。
また、その逆で、拒食症のせいで胃腸機能がおかしくなり、機能性胃腸症になる人も。
機能性胃腸障害に悩まされています。: あたしは拒食症が原因で機能性胃腸障害になってしまいました。 まず1日十お腹が空きません。そして胃痛がやってきます。今は漢方薬と薬を飲んでいますがたまにしか効… http://t.co/iLgxDlkf #sougofollow
— 境界性人格障害 (@fusenkami) June 22, 2012
別々な病気とはいえ、深い関係があることは間違いなさそうです。
機能性胃腸症の食事は規則正しくが基本!
機能性胃腸症の人が気を付けたい食習慣ですが、
まずは3食を決まった時間に、毎日同じくらいの量を摂るようにすること。
日によって少ししか食べなかったり、
好きなものだからとドカ食いしてはいけません。
八分目くらいがちょうど良いとされています。
また、食べ物は、お腹に優しいものをメインに食べましょう。
脂っぽいものや繊維質が豊富な固いもの、
香辛料をたくさん使ったものは消化に悪く、食後の不調の原因になります。
玄米よりも白いご飯、そばよりもうどん、
全粒粉やライ麦のパンよりも白い食パン。
脂身の多いお肉よりもささみや鶏むね肉、白身魚。
野菜ならごぼうや筋の多い葉物よりも、やわらかく煮た白菜や大根、キャベツなど。
このような食材選びをして、
味付けを薄めにし、よく噛んで食べましょう。
また、揚げ物や油が多い炒め物よりも煮物や茹でた料理の方が消化しやすいので、
調理法も気遣うとベストですね。
機能性胃腸炎の飲み物選びは?コーヒーなどはダメ
飲み物ですが、コーヒーなどのカフェインを多く含むものは避け、ノンカフェインのお茶やお水を飲みましょう。
(キンキンに冷えたものはダメ)
お湯を沸かして少し冷ました「白湯」も、胃腸を温めるので適しています。
ただ、この白湯を、食後に飲むのはいけません。
胃内の水分が多くなりすぎ、消化スピードを遅くしてしまうからです。
当然ですが、アルコール類は胃を刺激してしまうので良くありません。
日常的に飲むのは避けましょう。
ところで、コーヒーを飲み過ぎると
機能性胃腸症になるという説がありますが、そうではありません。
確かに、コーヒー中のカフェインは胃を刺激して気分を悪くさせることがありますが、
これが原因で機能性胃腸症になることは無いようです。
機能性胃腸症でも美味しく食べられるレシピ
ここで、機能性胃腸症でも美味しく食べられる料理のレシピをご紹介します。
≪豆腐ワンタン 3〜4人分≫
(あん)
- 鶏ひき肉
- 50g
- 木綿豆腐(水気を切っておく)
- 30g
- 長ネギのみじん切り
- 1/4本分
- 生姜汁
- 小さじ1
- 日本酒
- 小さじ1
- 醤油
- 小さじ1/2
- 塩、砂糖、こしょう
- 各少々
- ワンタンの皮
- 30枚
【作り方】
-
あんの材料を全て、粘りが出るまで混ぜ、
30等分しワンタンの皮で包む。 -
沸騰したたっぷりのお湯で1〜1分半茹で、引き上げる。
-
ワンタンスープにするなら、鶏ガラスープの素を溶き、
好みの野菜を入れて柔らかく煮えたところにワンタンを入れて出来上がり。
そのまま食べる場合は、おろしポン酢などが合います。
口当たり柔らかな具が入ったあっさりワンタンは、
餃子やハンバーグよりもずっと消化が良くてお腹に優しいですよ。
機能性胃腸症でない家族も満足してくれるはずです。
また、こちらは美味しい雑炊の作り方を動画で紹介しています。
普通のご飯が食べられないときに作ってみて下さい。
まとめ
いかがでしたか。
食べたいものが満足に食べられなくなるのは、とてもきついですよね。
今まで重たいものを好んで食べていた人にとっては、
かなりの苦痛になるのではないでしょうか。
でも、機能性胃腸症でも受け付けられるような、
消化が良くて美味しいものはたくさんあります。
ここでご紹介したワンタンや雑炊だけではなく、
素材の味を生かした蒸し料理や煮物などは、じわっと広がる奥深い味が楽しめます。
ガッツリとした食事は無理でも、
あっさりさっぱりした美味しいものを選んで食べれば、
きっと三度の食事も楽しみになるはずです。
機能性胃腸症は長引くことが多いですが、
それでも諦めず、あなたの身体に合った美味しいものを探してみて下さいね!