どこからか、もずくがノロウイルスの予防に
効果があるとの噂が流れているようです。

実際にはもずくは確かに、
身体の菌やウイルスに対する抵抗力を上げる可能性が高いという事は
分かったのですが、はっきりとノロウイルスに効果がある事が証明された訳ではないようです。

もずくが菌やウイルスに効果的?

2015-09-21b

これはもずく自体がどうこうというより、
もずくなどの海草類に含まれる成分の中にウイルスや
菌に対しての抵抗力を上げる成分があるという研究から出た話のようです。

もずくに含まれている菌や
ウイルスへの抵抗力を上げる物質はフコイダンという成分です。

このフコイダンは、
もずくや昆布などのぬめり成分の中に含まれている物質で、
現在研究されて注目を浴びている成分でもあります。

それはフコイダンに抗がん剤としての大きな可能性があるという事で
注目されているのです。

フコイダンは身体の免疫機能を強化し、がん細胞が接着するのを阻止し、
がん細胞を自然死させる力があるとされています。

これが本当に全て作用するとなるとかなりのがん抑止効果が期待出来ますね。
実際に既にマウスでの実験ではがん細胞の増殖を抑え、
がんを患っていた個体の延命に成功したとの事で、
今後人間への治療に使用される事になると予測されています。

これらは九州大学大学院で研究されていて、
今まで次々に研究結果が発表されています。
専用サイトを立ち上げて、研究の発表を行っているのです。

もずくに入っているフコイダンって?

フコイダンは海草類のぬめりの中に含まれている成分で、
特にもずくはこのフコイダンを昆布などの5から8倍の量保有しているとされています。

実際に九州大学大学院の研究チームが使っているのも
トンガで採れたもずくに含まれるフコイダンです。

この九州大学大学院のサイトではフコイダンについて
既に分かっている機能を表示してあります。

その一覧には大分類として、 抗腫瘍・抗がん作用、
抗ピロリ菌・抗潰瘍作用・胃不快感改善作用、抗アレルギー作用・抗炎症作用、
肝機能向上作用、抗生活習慣病、抗糖尿病作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、
抗酸化作用、血液凝固阻止作用、美肌作用と、
一見しただけでも驚くべき効能が並んでいます。

おそらく前述した噂は、この抗ウイルス作用を見て、
ノロウイルスに効果があると思ったのではないでしょうか。
確かにこの一覧を見れば、ノロウイルスにも効果があると思いますよね。

フコイダンとノロウイルス

実際はこの一覧に書かれている抗ウイルス作用は、
ヘルペスやHIVに対しての物で、
HTLV-1感染細胞にアポトーシスを誘導するという機能と、
中和抗体価上昇の機能があるという事なので、
遠因としてはともかく、直接ノロウイルスには効果がなさそうな感じがします。

実は、ノロウイルスなどの予防に効果があると言われているのは、
抗腫瘍・抗がん作用の一覧にある、NKの細胞の活性化の方なのです。

NK細胞とはいわゆるナチュラルキラー細胞の事で、
身体の機能として異物や危険な物、
主にウイルスや菌を発見し、それに攻撃を行う細胞です。

つまり常時、ウイルスや菌に強い身体を作る作用が
もずくにはあるという事になる訳です。

ですから、直接的にはもずくでノロウイルスを治す事は出来ませんが、
もずくを食べる事で、
結果としてノロウイルスに侵食されにくい身体になる事は出来ると考えられます。

もずくがノロウイルスの原因になる事も

皮肉な話ですが、もずくは加熱せずに食べる事が多い食品なので、
これ自体がノロウイルスの原因になる事があります。

ノロウイルスが流行っている時期に加熱をしない海産物を食べるのは
少し怖いものがあるのも事実です。
実際にこういう人もいます。
https://twitter.com/hopeto888end/status/596251365506093056
また、九州大学が実験で使っているのは低分子化したフコイダンなので、
自然物とは少し違うという事もあります。

実は高分子化状態のフコイダンは人間の腸には吸収しづらい物のようなので、
ただ単にフコイダンを含んだ物を食べるのが予防になるという単純な物ではなさそうです。

結局の所、フコイダンの有効利用については研究の結果待ちであり、
その利用も医学的な薬としての利用になるかもしれません。
その為、もずくがノロウイルスに良いとして、
だから大量に食べるというのも、
実際に効果があるとは現在の所必ずしも言えないというのが正直な所なのです。