ノロウイルスやロタウイルスが原因で引き起こされる、嘔吐下痢症
この嘔吐下痢症は食中毒の一種ですが、
食中毒に効果があると言われている梅干し梅肉エキスでは予防はできないとか。

一体、それは何故でしょうか。
今回は、嘔吐下痢症に対する、
梅干しや梅肉エキスなどの梅加工品の効果についてご説明します。

梅の殺菌力

2015-11-03a

梅には強力な殺菌効果があると言われていることは、皆さんはご存知ですよね。

その殺菌力を利用して、
天然の防腐剤として、お弁当や料理に活躍しています。

夏場のご飯に梅干しを入れて炊いたり、お弁当のご飯に乗せたり。
こうすることでお弁当が傷みにくくなったり、
食中毒菌の繁殖を抑えたりなどの効果があると知られています。

また、健康のために飲まれる梅肉エキスにも、
強い殺菌力があることが謳われています。

この梅肉エキスは、青い梅をすりおろして煮詰めたエキスで、
少し舐めただけでとても酸っぱい味がします。
身体に良いからと、家族に飲むように言われた経験がある人もいるはずです。

これらの殺菌力は、
梅に含まれるクエン酸のおかげで得られる効果なのです。

薬などを使って消毒するのとは違い、
果物からできた加工品なので、安全に使うことができますね。

梅のクエン酸はウイルス性の嘔吐下痢症にも効くのか

しかし、ノロウイルスやロタウイルスによって引き起こされる
嘔吐下痢症予防には、梅の豊富なクエン酸も効果が無いと考えられます。

なぜなら、これらのウイルスは酸には強く、
塩素系の消毒をしないと死滅させることができないからです。

つまり、ノロウイルスなどが付いたご飯に梅干しを乗せても、
繁殖や感染を防ぐことはできないということですね。

ですから、梅干しを乗せているから大丈夫、
梅肉エキスを飲んでいるから大丈夫と、油断はできません。
嘔吐下痢症の原因となるウイルスから身を守るには、
感染者の近くに行かないようにして、
塩素系の消毒液で消毒し、感染拡大を防ぐしかないのです。

しかし、嘔吐下痢症の後の食事には、
梅干しを食べると良いとされています。

これは、殺菌効果を期待してのものではなく、
ミネラルの補給と、梅に含まれるピルビン酸という酸が、
腸の働きを正常化する効果を持っているからです。

梅の健康効果

ウイルス性の嘔吐下痢症には効かないにしろ、
梅の健康効果は素晴らしいものがあります。

まず、先ほどご説明した殺菌力によって、
胃潰瘍や胃がんを引き起こすピロリ菌を死滅させることができるということ。

このピロリ菌を殺すのは、
梅に含まれる「シリンガレシノール」という成分のおかげです。

また、豊富なクエン酸によって糖質の代謝を促進し、
疲労を回復させる働きもあります。

「疲れている時は酸っぱいものが食べたくなる」というのは、
このクエン酸を無意識に求めているせいだとも言われています。

これは梅肉エキスや梅ジャムに限ったものですが、
加熱した梅からはムメフラールという成分が生まれ、
血栓ができるのを防止し、動脈硬化などを下げる効果があります。

梅には、食中毒予防だけではなく、
このようなたくさんの健康効果があるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
嘔吐下痢症は、梅加工品では予防するのが難しいということを中心にご説明しました。

ウイルス性の嘔吐下痢症を予防はできなくても、
梅は人間の身体に良い成分が盛りだくさん。

でも、梅干しが嫌いという人もいると思います。
そんな人には、梅肉エキスをおすすめします。
少量で梅の恵みが得られるので、手軽ですよ。

ここで、梅肉エキスは値段が高い!と思っている人に、
梅肉エキスの自作をおすすめします。
簡単に作れるので、作り方の動画を乗せておきますね。

手間と時間はかかりますが、
難しい工程はありません。
初夏の青梅の季節にチャレンジしてみて下さいね。

嘔吐下痢症には残念ながら
他の食中毒ほどの効果を期待できない梅ですが、
毎日食べれば大きなメリットを得られます。
是非、毎日の食習慣に梅を加えてあげて下さいね。