5歳以下の乳幼児を中心に、
口の中や手足などに水疱性の発疹が出る「手足口病」。
子どもの病気でしょ?と思っているあなた!
確かに、子どもの「三大夏風邪」と言われるウイルス性感染症の一つでですが、
まれに大人にも感染することもある病気です。
もしも、あなたやあなたのお子さんがかかってしまったらどうしたらいいのでしょうか?
手足口病の特徴
手足口病は、その名のとおり、手のひらや足の裏、口の中や口の周りなどに
2〜3mm程度の小さな水疱性の発疹が現れる病気のことを言います。
人によっては、発熱を伴ったり、爪がはがれることもあり、
大人が発症した場合、高熱になることがあるので注意が必要です。
ですが、基本的には発病してから数日間でほとんどが完治します。
手足口病で一番やっかいなのは、口の中にできた水疱がつぶれた後にできる口内炎なんです。
口内炎ががひどくなると、その痛みで食事をすることだけでなく、
水を飲むことすらできなくなり、脱水症状を起こしてしまうこともあります。
ですから、特にお子さんの場合は、食欲の低下や水分摂取量に注意をしてあげましょう。
手足口病の症状についてはこちらの動画もご覧ください。
中には発疹がこのように広い範囲に出ることもあるようです。
それから、ごく稀にですが中枢神経系の合併症など重症化することもありますので、
急な高熱や嘔吐、けいれんなどの症状が出た場合や長い間症状が治まらない場合には、
すぐに医療機関を受診してくださいね!
手足口病になると口臭がキツくなるってホント?
手足口病になったら、口臭が…という話をときどき聞きますが、
どうやら、手足口病そのものが原因で口臭がキツくなるわけではないようです。
口の中に口内炎ができて、
その痛みが原因で歯磨きやうがいをすることもできなくなってしまい、
口の中が清潔の保たれないために、口臭の原因となってしまうんです。
ですから、できるだけ口の中を清潔に保つように、
こまめに口をすすいだり、うがいをするようにしましょう^^
でも、口の中を清潔にするためだからと言って、刺激の強い歯磨き粉やうがい薬を使うと、
かえって口内炎をひどくしてしまう可能性もありますから、注意してくださいね。
こちらの記事でも口内炎について詳しく説明しています。
口内炎のケアの仕方を教えて!
医療機関を受診すると、口内炎に対して
鎮痛薬や洗口液、粘膜保護剤の軟膏などが処方されますので、
それらで痛みを緩和して、治るのを待ちましょう。
また、口内炎ができたときは、特に食事に気をつけてください。
痛みのあまり、食事ができず、
食事をしないと体力が落ちて症状が悪化する…という悪循環になってしまいますから。
では、具体的にどんな食べ物がいいのでしょうか?
オススメの食べ物
- プリン
- ゼリー(柑橘系以外)
- アイス
- ヨーグルト
- 豆腐
- 冷めたおかゆ、おじや
など…基本、刺激が少なく、のどごしの良いものがオススメです。
食べてはいけない物
- オレンジジュースなど柑橘系のドリンク
- カレーや中華料理などの刺激の強い物
- 塩分の多い物
- 酸味の強い物
- 固い食べ物
- 熱い食べ物
など…口の中を刺激するものを食べると、口内炎の炎症がひどくなり、
症状が悪化してしまう可能性がありますから、これらの食べ物は避けた方がいいでしょう。
手足口病にならないために
手足口病には、残念ながら特効薬もなく、ワクチンや予防薬もありません。
手足口病を発症したときは、経過を見つつ、
それぞれに出た症状に応じた処置はするものの、基本は安静にして治るのを待つしかないんです。
また、手足口病は感染力が強く、
発症前の潜伏期間(通常3〜6日程度)であってもうつってしまうほどの感染力を持っています。
唾液や鼻水がついたおもちゃなどに手で触れることによって感染する「接触感染」や
くしゃみや咳などの「飛沫感染」が原因で、どんどん広まってしまうのです。
ですから、日頃からウイルスに感染しないようにうがい手洗いを徹底して、
咳やくしゃみが出るときはすぐマスクをする、タオルを共用にしないなどの対策が有効です。
また、もしも家族が手足口病になってしまったら、症状が治まっても1〜2週間、
便からは2〜4週間もの間、ウイルスが排出されるので油断は禁物ですよ!
ぐれぐれも、おむつ交換のときなど気をつけましょう。
まとめ
手足口病は、ウイルス性感染症ですから、やはり免疫力が落ちてしまうと、感染、発症しやすくなってしまいます。
また、一度ならず何度もかかってしまうことも。
まずは日々のうがい手洗いを徹底することが最も大切です!
そして、免疫力を維持するためにも、
日ごろからバランスの良い食事を心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう^^